《 引きこもりを20年放置した悲劇 》
 
『「かわいそう」だから引きこもりの治療を拒否する悲劇』
 
07061601
 
 ・100人に1人が発症 「統合失調症」の真実【3】
 
 あっても利用しなければ、ないのと同じです。

 かつて、統合失調症には治療法がありませんでした。統合失調症になったら、悪化するばかりでした。今は有効な治療法があります。けれども治療を受けなければ、治療法がない時代と同じです。悲惨な経過をたどります。今回ご紹介するのは、現代におけるそんな悲しいケースです。最初に見られた変調は引きこもりでした。妹さんのお話です。

高校3年生で引きこもりに

 −−兄は高校3年生のころから不登校になって、自分の部屋に引きこもるようになってしまいました。昼間から雨戸を閉め、電気もあまりつけず、部屋を暗くしているようでした。家族との会話もほぼないのですが、たまにひとことふたこと話す時には、「外から見られているから閉め切っている」というようなことを言っていました。また、夜中に一人で笑っていたり、誰かと会話したりしているような声が聞こえたこともありました。食事も自分の部屋で、それも気の向いた時に好きな物だけを食べるという状況で、どんどん太ってゆきました。歯磨きはせず、風呂には月に1回入るかどうかというありさまでした。そんな兄のことを両親は「受験のストレスでかわいそう」と言って、兄の言うままに物を買ってくるなどしてあげていました。

   ×   ×   ×

 「外から見られている」は被害妄想、「誰かと会話しているような声」は幻聴と対話することによる独り言です。単なる受験のストレスだけではこのような症状は現れません。このように、引きこもりの中に、被害妄想や幻聴が見え隠れするとき、統合失調症の始まりの可能性大です。妹さんはまもなくそれに気づきます。

現実より願望を優先した両親

 −−兄の引きこもりがそれから2、3年続いた頃、ふとしたことから読んだ本で私は統合失調症という病気のことを知り、兄の状態がよく似ていることに気づきました。そのことを両親に話し、精神科に連れて行ってあげよう、と言ったのですが、両親は「それは絶対ない」と否定、おおごとにするな、という態度でした。両親は「ストレスであの子なりに深く悩んでいるのだと思う。病院なんかに行かなくても私たちがもっと優しく接してあげれば少しずつ元気になるかもしれない。それにいきなり精神科だなんてかわいそう。もう少し様子を見よう」と言っていました。納得できる話ではなかったのですが、当時まだ高校生だった私は、それ以上両親に強く言うことはできず、兄の引きこもりは続くことになりました。

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 ご両親の頑強な否認。この頑強ぶりは、きちんと考えたうえで理性的に否認しているのではなく、「統合失調症であってほしくない」という願望を反映していることは明らかのように見えます。現実をしっかり見つめることをせず、願望が事実であると根拠なく信じることは、悲惨な経過につながります。

 この後も引きこもりの状態は不変のまま何年も過ぎ、妹さんは結婚して外国に引っ越されました。時々は一時帰国し、実家に立ち寄ってはお兄様の状態を心配されていたのですが、短期間でよく把握できないままにまたすぐ日本を離れることを繰り返していました。ご主人が国内勤務になったのはそれから10年後、お兄様は30代後半になっていました。

10年を経て両親も病気を認めたが…

 −−10年ぶりに実家に長く滞在して、目の当たりにした兄の状態は、あぜんとするしかないものでした。兄はほとんど一日中布団の上で猫が座るような同じ姿勢で過ごし、ぶくぶくに太りきって、歩くこともままなりません。そのため、介護用おむつを着用していました。風呂に入ることも着替えることも月に1度あるかないかといった状況です。また、自分は高貴な血筋の人間で、もうすぐ天皇になる試験?を受けるなどと言っています。それから、今はアメリカと戦争しているから米は食べないとか、雨戸を閉めろとか叫ぶこともあります。よく独り言を言っており、その内容は一人で何役もこなしての会話です。例えば、「全員皆殺しだ!」「逃げろ!」「逃がすな! 撃て!」「許してください」などと言います。また、サプリを通販で大量に買っています。特にカルシウムが体に良いといって毎日飲んでいます。骨を丈夫にしないと戦争に行ったときに戦えないと言うのです。ろくに歩けないし、高貴なら兵隊になることもないはずですが、そういう矛盾は気づかないのか、気にしないのか……。とにかくカルシウムが切れたりするとこの世の終わりでも来たように大騒ぎするのです。

 両親もさすがに兄は病気だということを今は認めています。けれどもこんな病気になってしまってかわいそうと言うばかりで、何の行動も起こそうとしません。どうしてもっと前に治療を受けなかったのかと聞くと、精神科に行ったら牢獄(ろうごく)のような部屋に入れられるとか、薬漬けにされるとか、一体いつの時代の話をしているのか……。そんなことを信じること自体おかしいし、それにどんな状態でも今のこの状態よりはましだと思うのですが……。

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 引きこもりが始まったときから現在まで(その期間は20年近くになります!)、ご両親は一貫して「かわいそう」とおっしゃり続けています。しかし、このケースで何よりかわいそうなのは、治療を受けさせてもらえないことです。

 かつて統合失調症は不治の病でした。幻聴や被害妄想がなぜ生じるかが全くわからず、試みられる治療にはほとんど効果がなく、どんどん慢性化していく「希望のない病」でした。今は違います。20世紀半ばに薬が開発されてから、状況は劇的に変化しました。化学物質である薬が効くということは、脳内に化学的な変調が起きていることがこの病気の原因に違いないという発想のもと、統合失調症の脳研究は飛躍的に進み、より有効な薬もつくられています。けれども、いくら治療法があっても、それを受けなければないのと同じです。このケースは、かわいそうと言いながら治療を受けさせないご両親の姿勢が、ご本人をもっとかわいそうな状態に追い込んでしまった悲しいケースです。

(毎日新聞 医療プレミア 7月6日;



【今日の風景】

カンパリソーダが、すばらしくうまい季節になってきました。

ビール?

それよりおい!、懐古堂は禁酒をしてたんじゃなかったのかよっ!

実は、3日間台北にひとりで仕事にいってました。

半分は観光で、あいかわらず故宮博物院のすばらしいこと!点心のうまいこと!


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つい少しジンを垂らしたカンパリソーダに久しぶりにハマりました。

(金もないのに遊ぶことだけは30人前・・・。)

帰ってきても半パンにアロハシャツ。

白髪混じりの髭にこのかっこ、リアル亀仙人である。


統合失調症の話でした。

個人の意思がすべて肯定されれば、個人は意思を失くします。

私は、ほめて育てるだとか、放任主義が大っきらいです。

哲学と科学の基本思想に『弁証法』というのがあります。

単純にいえば相反する事象は、ぶつかりながららせん状に上昇し、変化するというイメージです。

個人の意思も、相反する意志とぶつかって初めて変化する。 

そこで生まれるのが個人の社会性。

格闘技やスポーツを本気ですればすぐ解ります。

じじ・ばばも独りでなが~いこといると間違いなく統合失調症になります。

そして同時に認知症にも。

この問題は、ひょっとしてシニア世代や老齢者にこそ深刻なのかも知れません。





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