まさか自分が…「中年破綻」で人生崩壊 高年収者でも安心できない現実
 
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★年収870万円、金融資産1000万円がすぐ底をつく
 
 先日、ある雑誌の編集者さんと打ち合わせをしていたときのこと。最近、「○○破産」とか「○○破綻」、「貧困○○」といったキーワードの入った記事へのアクセスが非常に高いのだとか。
 
 う~む、思わずこれらをクリックしてしまう人って、自分がその当事者or予備軍だからか、そうならないための予防策を講じたいからか、はたまた自分は違うことを確認したいのか。 
 
 妄想はさまざまに膨らむが、たしかに私自身も、2014年9月放送のNHKスペシャルをまとめた『老後破産~長寿という悪魔』NHKスペシャル取材班(新潮社)を書店で見かけて思わず購入してしまった。
 
 同書に書かれた現代の高齢者を取り巻く環境の厳しさを痛感しつつ、近年、その老後にたどり着く前に破綻してしまう「中年破綻」のリスクを抱えるご家庭が、増えてきたのではないかと危惧している。
 
 Aさん(当時45歳)は、都内の上場企業に勤務するサラリーマン。昨年ベースの年収は約870万円。今年も同じくらいの金額が見込めそうだ。 
 2人の息子はそれぞれ公立中学1年生と3年生。来年の長男の私立高校受験に向けて、昨年から家庭教師・進学塾代が急増。 
その費用を捻出するため、妻(当時42歳)は、近所のクリニックに週3回ほど医療事務のパートに通っている。 
 約10年前に、現在住んでいるマンションを約4500万円で購入。年間約200万円の住宅ローン返済があるが、65歳までには完済する予定だ。 
 手持ちの金融資産は、上場株式や投資信託等と合わせて400万円ほど。ただし昨年、離れて暮らしていた実父が亡くなり、約600万円の定期預金を相続し、1000万円に増えた 
相続した分で、住宅ローンの繰上げ返済を行うか、投資に回すか、それとも欲しかった新車を買い替えるか、思案中である。 
 そんな一見、どこにでもありそうな“余裕のある”Aさん家族を襲ったのは、病気というリスクだった。半年後、会社の人間ドックで大腸がんが見つかったのである。 
重くのしかかったのは、治療費より○○費 
 ちょうど、会社で大きなプロジェクトリーダーを任された直後のことで、なんとか治療と仕事の両立を図れないものかと主治医や上司とも相談したが、結局、治療を優先することになり、Aさんは一時休職することになった。 
 その間、加入している健康保険から給料の2/3程度の傷病手当金を受け取ることはできたものの、翌年の年収は3割減少してしまった。 
 
Aさんは、罹患後の家計の現状について、次のように語る。 
「手術のときの入院費用や抗がん剤治療などの費用は、それなりにかかっていると思いますが、高額療養費制度なども利用できましたし、それほど負担には感じませんでした。それよりも大変だったのが、毎月の生活費や住宅ローン返済、子どもたちの教育費負担ですよ。 
とりわけ、長男は希望していた私立高校に進学できたものの、学費以外に制服や学校指定の学用品、修学旅行の積立金、さまざまな行事への参加費用、塾代などがかかりました。これが案外重くのしかかってくるんです」 
 ちょうど、術後のケアなどで病院にお金がかかる頃で、まさに、お金に羽が生えたように飛んでいくように感じたそうだ。しかも、教育費はこれにとどまらなかったのだ。
 
 「その高校は、在学中に海外への語学留学を積極的に行っていて、長男もそれが魅力で進学を希望していましたからねえ。その費用が100万円以上かかります。今さら参加させられないとはなかなか言えなくて。本当は、次男も長男と同じ私立高校に行かせるつもりだったんですが……最初は、蓄えもそれなりにあったので、あまり心配していませんでした。それが、収入はぐんと減ってしまうし、支出は増える一方だしで、いったん取り崩し始めると、(手持ちの金融資産は)どんどん減っていくのが、本当に怖かったですね。」
 
ちなみに、Aさんはがん保険など民間保険には加入していなかった。健康には自信があったからだが、まさか自分たちの生活がこんな風に一変してしまうとは想像だにしていなかったという。 
 Aさんは、なんとか復職して年収もある程度元の水準に戻った。ところが、5年後に肝臓に転移が見つかり、1000万円もの金融資産は5年で底をついた。今後、会社を辞めざるを得なくなったときのことを考えると、治療どころではないという。 

 「まさか自分が……」で人生プラン崩壊 
 「中年破綻」の原因はさまざまだが、そのうちの1つがAさんのようなケース。
 
 40代・50代といった、子どもの教育費や住宅ローンの負担が重い時期に、病気や介護、リストラなどによって収入が減少もしくは途絶えてしまう場合である。「まさか自分が……」。それが起きた途端、人生のマネー設計はガラガラと崩れ去るのだ。
 
 特に教育費は、家計のなかでも“聖域”視されがちで、ほかの費用を節約しても子どもや教育にはお金をかけたいと望む親は少なくない。だが、残念なことに過剰な期待をした結果、ひきこもりやニート、うつ病などになるお子さんもまた少なくない。 
 病気、リストラ、子どもの引きこもり……。中年破綻は、今そこにあるのだ。
 
 (ファイナンシャルプランナー 黒田尚子=文)
 
(Sankei Biz1月17日;
ソース:http://www.sankeibiz.jp/econome/news/160117/ecd1601171708001-n1.htm







【今日の風景】

記事の日付けは1月ですが、2chに載ったのは 今日。

あまりに面白い事例なので取り上げました。

書いた人の頭の中を疑いたくなります。

子供の進学とおやじの命の問題とを同列で考えれば、結果は当然こんな風に悲惨な状況になります。

収入がなくなり、おやじが死にそうなのに、どうして子供の教育費は従来と同じなのでしょうか?

生産が出来なければ、消費することは出来ません。

限られた収入ならばその限られた収入で、生活をしなければ生活は根本から破状します 。

子供も学校どころではなくなります。

年を取れば取るほど、再就職もむずかしくなります。

親が出来る限り早く子離れをしない限り、子供は親にして貰っていることをいつまでも当然と思うでしょうし、親がジジ・ババになってもそれは続くことになります。

教育?

勉強したければ、自分の努力と工夫ですればイイと思いますけど。

だいいち勉強は死ぬまでしなければならないんですから。



※クラプトン先生ももう70歳です。


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