ツタンカーメンの性器に政治的背景か
 
ツタンカーメンの遺骸が勃起していた理由

20216
王墓の中でツタンカーメンは高く白い冠をかぶり、両肘を張り出したオシリスの姿に描かれている。(Photograph by KENNETH GARRETT, NATIONAL GEOGRAPHIC)
 
 ツタンカーメンは、古代エジプトの最も著名なファラオだ。財宝が詰まった王墓が1922年に発見されると国際的な反響を呼び、現在に至るまで研究や分析の対象となっている。

 つい最近、アメリカン大学カイロ校のエジプト学者でミイラの専門家であるサリマ・イクラム(Salima Ikram)氏が、ツタンカーメン王の遺骸は、シンボリックに勃起した陰茎も含め、王国の政治中枢をめぐる悪戦苦闘を示唆するかもしれないとの見方を示した。

 ツタンカーメン王のミイラには奇妙な点がいくつもあるが、彼が19歳前後で突然亡くなったことから、慌ただしく埋葬が行われたためだと説明されることが多かった。しかしイクラム氏は現在、これらのおかしな点は、ツタンカーメンを冥界の神オシリスに似せようとして意図的に作られたものではないかと考えている。

 イクラム氏は電話取材に対し、「筋道を立てて考えた結果だ」と話した。「古代エジプトでは、在位中の王は天空と太陽の神ホルスの化身であり、亡くなるとオシリスになると信じられていた」。したがって、ツタンカーメンの死後の変身は、こうした神話上の過程を再現している可能性がある。

 イクラム氏の研究は、ナショナル ジオグラフィック協会研究・探検委員会(CRE)の資金援助を受けている。イクラム氏は「オシリスとしてのツタンカーメン」の根拠を挙げ、以下のように述べている。


【美術】
第一の視覚的特徴は、ツタンカーメンの墓の北壁の絵に見ることができる。ここでは死去した王がオシリスとして描かれている。王がこのような装いで 示されているのは、第18~19王朝(紀元前1539~1190年)の統治者が埋葬されている王家の谷ではここだけである。


【色】
黒っぽい樹脂がツタンカーメン王の棺桶を満たし、体にもふんだんに塗られ、脳を取り除いた後の頭蓋骨の中にも2度注ぎ込まれている。おそらく埋葬者 たちは、ツタンカーメンが真っ黒に見えるよう熱心に樹脂を塗ったのだろう。オシリスはしばしば、黒い肌で描かれる。それがナイル川沿いに広がる耕作地の肥沃な土を連想させ、この神が豊穣と再生に関わっていることを強調している。


【失われた部位】
2005年にツタンカーメンのミイラがCTスキャンにかけられた際、暴力による死と考えられる大きな損傷が体にあるのが分かった。胸骨が なく、肋骨の大部分と椎骨の一部も失われていた。そして心臓もなく、通常なら本物の心臓の代わりに置かれたであろうスカラベもなかった。

 このことはとりわけ奇妙だ。古代の信仰によれば、故人が冥界へ順調に旅立つ前に心臓の重さが測られなければならないからである。心臓がないのは、この埋葬があえて伝統を逸脱したことの表れなのだろうか。


【防腐処理のための切開】
通常は、ミイラ作りの前に脇腹を切って内臓を取り出していた。しかし、ツタンカーメン王の胸に大きな傷口が開いていたなら、腹部 を切る必要があるだろうか。その上、ツタンカーメンの切開創は異常なほど大きく、臀部(でんぶ)から腹部を経てへそまで斜めに走っている。イクラム氏は、この傷もやはりオシリスになぞらえるために付けられたもので、邪悪な弟のセトによってばらばらに切り刻まれたというエジプトの伝説に基づくと推測している。

【性器】
ツタンカーメン王の墓を発見した考古学者ハワード・カーターがミイラから亜麻布を剥がしたとき、彼は王の男性器がほぼ90度の角度で垂直に立っているのを目にした。「意図的なものだと思います」とイクラム氏は語る。すなわち、ツタンカーメンの遺骸に防腐処理を施した人々は、性器が勃起して見えるように形を整えたのだ。これもまた、オシリスの豊穣性を示唆するものである。

 とはいえ、このことを裏付ける傍証はない。カーターと解剖学者のダグラス・デリーがミイラを検査する途中、性器は体から落ちてしまったからだ。「ツタンカーメンの性器が勃起した、すなわち立ち上がった状態を撮った写真はない。ただカーターの記録があるのみだ」とイクラム氏は話す。
 

政治的プロパガンダ

 ツタンカーメンの前のエジプト王はアクエンアテンで、ツタンカーメンの父親であることが4年前のDNA鑑定で明らかにされている。アクエンアテンは在位中、砂漠の中に新たな首都を建設しただけでなく、宗教改革にも着手した。この国の多くの神々への崇拝を廃し、中でも主神アメンを祭る神殿を容赦なく破壊して、唯一神アテンへの信仰を奨励した。

 当時はきっと、動揺と不安に満ちた混迷の時期だったに違いない。シカゴ大学のエジプト学研究者レイ・ジョンソン(Ray Johnson)氏は、2005年のCTスキャンの際、「この期間、エジプトは文字通り根底から覆された」と筆者に語った。

 ツタンカーメンが9歳前後で王位を継承した頃には、エジプトの高位の大臣たちはすっかり消耗しきっていた。ファラオの名の下に、彼らは国の行政機能をいにしえの都市・メンフィスに戻し、昔からの信仰を取り戻し、神殿を再建し、アメンへの信仰を復活させた。

 ツタンカーメンのミイラ作りは、国が元通りになったという重大なことを強調するのに貢献した。古くからの神々は再び崇拝され、力強く、豊かで、伝統あるエジプトを、笑みをたたえて見下ろしている。それを象徴するのが、死後に―神話上でも実際にも―オシリスの姿となったツタンカーメンなのだ。

 今回の研究は「Etudes et Travaux」誌の2013年26号に発表された。

(National giographic;









【今日の風景】
 
2014年1月の記事なのに、不思議なことにナショジオで週間人気記事一位・・・。

ジャワ島の旧石器の話のほうが面白いと思うけど。

ところで男性器の話は、昔からなにかと話題に上りやすい。

やれ太いだの長いだの、そりが大きいだの、玉が大きいだの。

下品極まりない。

結婚すればすぐに、もっと大事な事に気がつくのに。

どんなことをしても、赤ちゃんが出てくるところには敵いません。

そう言えば、我が敬愛する南方熊楠先生の逸話に、こういう話がありましたっけ。

先生が、米国から帰国して少しの間東京にいた頃、昔の知り合いが訪ねて来て酒盛りになり、

「ところで南方君、米国の女性の具合はどうだったかね。いくら朴念仁の君でも一度くらい経験があるだろう。」

しばらく考えた先生、おもむろに立ち上がり、玄関の隅に立て掛けてあった知り合いの持ってきたステッキをぐるぐる振り回しながら、

「明治神宮の大鳥居の前で立ったまま・・・、こんな感じでした。」

まあ男なんて万事が、こんなものなのかも知れません。


 





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